採用担当者の目に留まる履歴書(職務経歴書)の作り方

採用担当者の目に留まる履歴書(職務経歴書)の作り方

2025年04月17日 23:20
数日前、昔から付き合いのある友人が履歴書のレビューを頼んできました。
私がかつてApple JapanやTesla Motors Japanなどで採用業務に携わっていたことを知っていて、新たに日本国内の外資系テック企業でシニアポジションに応募する前に、セカンドオピニオンを求めてきたのです。

書類上では、彼の経験は申し分ありませんでした。必要なスキルや資格をすべて備えており、バックグラウンドも非常に強みになる内容でした。
しかし、彼の履歴書を見ていくうちに、ほんの少しの工夫で、他の候補者の中から際立ち、面接に呼ばれる可能性を大きく高められることに気づきました。

そのやりとりがきっかけで、この記事を書くことにしました。
私は、多くの求職者が(日本でIT職に応募する場合でも、他のより一般的な職種に応募する場合でも)同じような間違いを無意識にしているかもしれない、と感じたからです。
そこで、友人にアドバイスした実践的な内容を整理し、共有することにしました。
それは、履歴書(職務経歴書)を最適化し、憧れの企業から面接に呼ばれるチャンスを高めるための、すぐに使える具体的なコツです。(*この記事は日本語話者が日本での転職の際に活用できる内容に変更してあります。英語話者向けの記事(英文)とは少し異なる箇所があります)

テック系スタートアップ、中小企業、大手グローバル企業など、どの規模の企業をターゲットにしていても、日本での転職活動において、よく練られた履歴書(職務経歴書)は、最初の一歩を踏み出すために大きな違いを生みだします。

この記事を読んで、改めてあなたの履歴書(職務経歴書)を確認してみてください。

採用企業側の現実…


今、企業の採用担当者たちは仕事に追われています。
彼らは、候補者のリサーチやスカウト、面接のスケジュール調整、面接対応、マネージャーへの報告、採用ブランディング活動の実施、キャリアイベントの企画や参加、SNS向け採用コンテンツの作成など、さまざまな業務を同時にこなしています…
そしてその業務量は、増える一方です。

1つの求人に対して数百件もの応募が寄せられることもありますが、忙しいスケジュールのため、採用担当者が1つの履歴書に目を通す時間は、わずか6〜10秒しかないという調査結果も出ています。

さらに、多くの企業では、応募情報管理システム(ATS)やAIによるスクリーニングツールを活用して、応募書類の処理を効率化し、手作業の負担を減らしています。
そのため、履歴書がAIマッチングに最適化されていなかったり、適切なキーワードやスキルが記載されていなかったりすると、どれだけ優秀でも採用担当者にまで届かない可能性すらあるのです。

このような状況下では、あなたの履歴書には2つの役割が求められます:

  • 人間の採用担当者(人事メンバー)に好印象を与え、興味を引くこと

  • ATSやAIスクリーニングツールを通過すること

これから、あなた(求職者)が日本での「応募 → 面接招待」の成功率を高めるための、私からの重要なアドバイスをご紹介します。



📄準備が必要な書類は?


具体的なアドバイスを始める前に、まずは、求職活動において、具体的にどのような書類が必要で、それぞれにどのような内容を記載すると良いのかを再確認しましょう。

1. 履歴書(日本式)

日本での求職活動において最も基本的な書類です。履歴書は手書きで提出する場合もありますが、近年ではパソコンで作成し、印刷して提出することも一般的です。

履歴書に記載すべき内容:

  • 氏名:フルネーム(漢字、ふりがな)

  • 生年月日:西暦または和暦で記載(日本企業では和暦を好むケースがありますので、注意しましょう)

  • 住所:現住所

  • 電話番号:連絡可能な電話番号

  • メールアドレス:応募に関する連絡先

  • 学歴:学校名、学部・学科、卒業年度など
日本の学歴を記載する際の並べる順番は、「最も新しい学歴から古い学歴へ」という逆順が一般的です。つまり、現在の学歴や最新の学歴を先に記載し、その後に過去の学歴を記載します。また、学校名は正式名称で書き(例えば、「〇〇県立〇〇高等学校」など)、さらに学部や学科名も記載するようにしましょう

  • 職歴:勤務先名、部署名、勤務期間、職種・役職など
ここでの職歴は、簡易的なものにし、別紙で詳細を記載しましょう。その時「※職務経歴の詳細については、別途「職務経歴書」をご参照ください。」などと付け加えると丁寧で良いでしょう。

  • 資格・免許:取得している資格や免許(例:英語検定、IT資格など)

  • 自己PR:自分の強みやアピールポイント

  • 志望動機:その企業や業界を選んだ理由

  • 希望職種・勤務地:希望する職種や勤務地(企業が指定している場合)

  • 写真:最近のもの(証明写真)


2. 職務経歴書

職務経歴書は、履歴書よりも詳細にこれまでの職務経験を説明するための書類です。特に職歴が多い場合や、専門性の高い職業に応募する場合には欠かせません。

職務経歴書に記載すべき内容:

  • 職歴:過去の勤務先名、部署名、在職期間、担当業務、役職

  • 業務内容:具体的にどのような業務を行っていたか、使用していた技術やツール、担当したプロジェクト

  • 成果:業績や貢献したこと、達成した目標など(例:売上の増加、プロジェクトの成功)

  • スキル:業務に必要なスキル(例:プログラミング言語、デザインツール、語学力など)

  • 転職理由:なぜ前職を辞めたのか、転職の動機(任意)


3. 職歴証明書(必要な場合)

一部の企業では、過去の職歴や雇用形態を証明する書類を求めることがあります。特に、前職が契約社員や派遣社員だった場合や、転職歴が多い場合に求められることがあります。


4. 志望動機書(必要な場合)

履歴書に志望動機を記載することは一般的ですが、より詳細な内容を求められる場合、別途志望動機書を提出することがあります。特に企業ごとに独自の選考基準や求める人材像がある場合に使われます。

志望動機書に記載すべき内容:

  • その企業を選んだ理由:企業のビジョンや理念、業務内容に共感していることを説明

  • 自身のキャリアにどう活かせるか:これまでの経験がどのようにその企業で活かせるかを具体的に述べる

  • 将来の目標:その企業でのキャリアプランや成長イメージを示す


5. 推薦状(必要な場合)

特に管理職や役員などの高いポジションに応募する際に求められることがあります。前職の上司や同僚などから推薦してもらうもので、業務能力や人柄についての推薦が記載されます。

6. ポートフォリオ(必要な場合)

特にクリエイティブな職種(デザイン、ライティング、エンジニアなど)では、ポートフォリオが重要な書類です。これまでの作品やプロジェクトをまとめたものを提出することで、スキルを実際に示すことができます。

ポートフォリオに記載すべき内容:

  • 過去のプロジェクトや作品:具体的にどのようなプロジェクトを担当したのか、成果物(デザインやコードなど)

  • 使用したツールや技術:どのようなツールやプラットフォームを使って制作したか

  • 役割と成果:プロジェクト内での自分の役割と、達成した成果


〔参考!!〕

最近では、特に外資系に応募する求職者の中には、履歴書と職務経歴書を一緒にした海外の履歴書の形式を利用した書類で応募している人もいます。この場合には、以下のことに十分注意して応募しましょう。

🛑 注意ポイント


  1. 応募先の指示をまず優先する
    求人票や応募案内に「履歴書・職務経歴書をそれぞれ提出」と書かれている場合は、分けて作成する方が無難です。
    ※一体型で出すと「指示をちゃんと読まない人」と思われるリスクがあります。

  2. 形式自由の場合は、読みやすさ重視
    一体型OKな場合でも、
    - 最初の1ページ目に「基本情報(名前、連絡先、学歴、資格など)」を簡潔に
    - 2ページ目以降で「職務経歴(業務内容、実績)」を詳しく
    という構成を意識すると、読む側に優しい構成にあります。

  3. 日本語応募では"写真欄"が求められる場合あり
    特に日本企業や日系外資では、履歴書には写真を貼る文化が根強いので、一体型でも顔写真を載せたバージョンを作ると安心です。
    (欧米スタイルのレジュメでは通常顔写真は付けませんが、日本ではまだ要求されることがあります)

  4. ファイル名にも配慮する
    提出時のファイル名は、「氏名_Resume」など、誰の書類かすぐわかる形にすると好印象です。
    例: TaroYamada_Resume.pdf


Jobs in Japan - Write a resume that works and boosts your career in Japan


応募前に準備しなければならない書類や注意事項を理解したところで、本題の「採用担当者の目に留まる履歴書(職務経歴書)」の書き方について、説明していきましょう。

1. 求人票からキーワードを抽出して履歴書をカスタマイズする


応募ボタンを押す前に、まずは求人票をじっくりと読み込みましょう。
その中から、企業が特に重視している必須スキル、特定のツール、資格、業界経験、求める人物像に関連するキーワードをピックアップします。

例えば、求人票に「プロジェクトマネジメント経験」「Salesforce使用経験」「ビジネスレベルの英語力」などと記載されている場合、あなたの履歴書にもこれらの言葉を自然な流れで盛り込むことが重要です。

特に以下のパートに意識的にキーワードを入れると効果的です:

  • サマリー(職務要約)部分 
→ あなたのキャリア全体を簡潔にまとめる部分で、最も目に留まりやすいので重要なキーワードをしっかり盛り込みます。

  • スキル・資格欄
→ ここはATSや採用担当者が最初に目を通すポイントなので、求人票にマッチするスキルは漏れなく記載します。

  • 職務経歴の箇条書き部分
→ 具体的なプロジェクトや成果を説明する際に、該当するキーワードを自然な形で使いましょう。


なぜここまでキーワードが大事なのか?

今日の採用現場では、多くの企業がATS(応募管理システム)やAIスクリーニングツールを使って、まず自動的に応募書類をふるいにかけています。
ATSやAIは、「この求人票に合った内容か?」をキーワードマッチングで判定しているため、重要ワードが含まれていないと、自動的に「不採用対象」とされるリスクが高いのです。

そして、ATSを通過したとしても、次は人間の採用担当者が履歴書を一目で判断します。
このときも、求人票と一致する用語が目に飛び込んでくると、「お、探していたタイプの人材かもしれない」と興味を引きやすくなります。

💡 実践アドバイス
  • 応募するたびに完全に新しい履歴書を作る必要はありません。もとの「マスター履歴書(自分のキャリアを網羅的に書いたベース版)」を準備しておき、各応募ポジションに合わせてサマリー、スキル欄、職務経歴の一部を微調整するスタイルがおすすめです。

  • 「手間だな…」と感じるかもしれませんが、毎回2〜3箇所を10〜15分程度カスタマイズするだけでも、面接に呼ばれる確率が劇的に上がるので、非常にコスパの良い作業です。

🛑 注意点
スキルや経験を盛りすぎない、ウソをつかないこと。
自分が本当に経験してきたことの中から、応募先企業が求める内容に沿って、言葉選びや強調の仕方を工夫することが大切です。


2. 見やすく、読みやすい履歴書レイアウトを使う


履歴書のフォーマットは、シンプルでプロフェッショナルなものに統一しましょう。
特に、デザイン職やクリエイティブ職に応募する場合を除き、個性的すぎるレイアウトはほとんどメリットがありません。
むしろ、整った構成と一貫したフォーマットのほうが、社内の採用担当者やAIスクリーニングツールがあなたの情報をスムーズに処理しやすくなります。

ポイント

  • フォントとサイズを統一する

  • 行間や余白(マージン)を適切に整える

  • セクションタイトル(項目見出し)を明確に付ける


主なセクション例

  • 連絡先情報
日本では、フルネーム、メールアドレス、現住所を記載するのが一般的です。
また、プロフェッショナルな写真を添付するケースも多いです(ただし、英語版履歴書だけで応募する場合は、無理に写真をつける必要はありません)。
写真を添付するなら、自然な笑顔、清潔感のある外見、適切な服装を心がけましょう。良い写真がない場合は、無理に載せずシンプルに提出した方が印象が良いこともあります。

  • サマリー(職務要約)
あなたのキャリアや強みを1〜3行でまとめた短い自己紹介文。

  • スキル
ハードスキル(技術スキル)とソフトスキル(対人スキル)をリスト形式で記載し、できれば求人票に合ったタグやキーワードも盛り込みましょう。

  • 職務経歴
企業名、勤務期間、役職、主な業務内容や実績を簡潔に記載します。

  • 学歴

  • 資格
取得している専門資格や認定があれば記載します。

  • その他の興味・プロジェクト
特に職種に関連する自主プロジェクトやボランティア経験などがあればアピール材料になります。また、個人的な趣味でも構いません。趣味は人柄を表現するのにとても有効です。

推奨する履歴書の長さ

  • 社会人経験5年未満 → 1ページ以内が最適です。

  • 5年以上の豊富な経験や実績がある場合 → 最大2ページまでOK
(※それ以上は冗長な印象を与えるため、できるだけコンパクトにまとめましょう。)

💡 プロからのアドバイス
ゴチャゴチャした履歴書は、採用担当者をイライラさせてしまいます。短く、整理され、視覚的にスキャンしやすいレイアウトにすると、担当者は素早く必要な情報を見つけられるため、あなたが面接に進むチャンスが格段に上がります。
How to build an impactful resume to find a job in Japan

3. インパクトのあるサマリー(職務要約)に時間をかけて作成する


職務経歴書の一番上に配置する「サマリー」は、あなた自身を短時間で印象付けるためのエレベーターピッチの役割を果たします。
つまり、あなたがどんな人で、何を得意とし、どのようなチャンスを求めているのかを、短時間で採用担当者に伝える重要なパートです。
サマリーは、3〜4行以内に簡潔にまとめるのが理想的です。
ここでは特に、以下の3点を意識しましょう:

  • あなたのキャリア背景(どんな業界・職種で経験を積んだか)

  • 主要なスキルや強み(専門領域や得意なこと)

  • 今後のキャリア志向や目指す方向性(どんなポジションや役割を希望しているか)

💡 サマリーをカスタマイズするコツ
応募する企業のカルチャーやバリュー(価値観)に合わせてサマリーのトーンを微調整するのがポイントです。

例えば:

Appleに応募する場合
→ 「クリエイティビティ」「細部へのこだわり」「クロスファンクショナル(部門横断型)コラボレーション」「デザインと顧客体験への情熱」などを強調すると、企業の文化にマッチした印象を与えられます。

多くの企業は自社ウェブサイトにミッションやバリューを掲載していますので、応募前に必ずチェックし、サマリーに反映させましょう。

なぜサマリーが重要なのか?

現代の採用担当者は、履歴書を最初の数秒で「読むべきかどうか」を判断すると言われています。
この数秒間で興味を引くことができれば、続きをじっくり読んでもらえる確率が大きく上がります。

つまり、優れたサマリーは面接チャンスを引き寄せる第一歩なのです。
また、あなたのスキルだけでなく、企業文化との相性(カルチャーフィット)も自然にアピールできる絶好のチャンスになります。


4. ハードスキルとソフトスキルをキーワードで効果的にアピールする


履歴書に「スキル」専用のセクションを作り、あなたの主要なスキルや強みを、明確でスキャンしやすいキーワードやタグを使って整理しましょう。
このスキル欄は、ATS(採用管理システム)と採用担当者のどちらもが、履歴書を見るときに最初に注目するポイントの一つです。

バランスよく盛り込むべき内容

言語スキル+レベル表記
例:
日本語 – ビジネスレベル
英語 – ネイティブレベル

テクニカルスキル・ツール・ソフトウェア
例:
Ruby on Rails, Python, React, AWS, DevOps, AI Engineering, Adobe Photoshop など

ソフトスキル・対人スキル
例:
コミュニケーション能力、問題解決力、プレゼンテーションスキル、チームコラボレーション力、リーダーシップ など

その他、業界や職種に応じたコアスキル
例:プロジェクトマネジメント、UX/UIデザイン、カスタマーサクセス、データアナリティクスなど

💡 ポイント:採用担当者の目線で考える!
「採用担当者が、どんなキーワードであなたのような候補者を探すか?」
この視点を持ちながら、重要なキーワードを抜け漏れなく履歴書に盛り込むことが大切です。

たとえば、AIエンジニアのポジションに応募する場合は、「Python」「TensorFlow」「機械学習」「深層学習」「データモデリング」など、関連するワードを自然に散りばめると効果的です。

なぜスキル欄が重要なのか?

ATS(AIスクリーニングツール)による検索ヒット率が上がる
採用担当者が、あなたの技術力と対人スキルの両方を一目で把握できる
書類選考を通過する確率が飛躍的にアップする


5. 「担当業務」だけでなく「成果・実績」を強調する

職務経歴欄では、単に「担当していた業務内容」を並べるだけではなく、「その仕事を通じて実際に何を達成したか」に焦点を当てて書くことがとても重要です。

なぜなら、採用担当者やマネージャーは「何を担当したか」よりも「その業務でどんな影響や成果を出したのか」に興味があるからです。単なる職務内容の羅列ではなく、あなたが会社の成長・成功にどう貢献したかを具体的に伝えることで、信頼感と差別化を図ることができます。

成果をアピールするための書き方テクニック

  • アクション動詞を利用する
    各箇条書きは、必ず次のような力強い動詞を活用しましょう。
    (リードした、創り出した、設計した、改善した、達成した、立ち上げたなど)
    主体性・リーダーシップ・オーナーシップを自然に伝えることができます。

  • 実績は数字で示す
    可能であれば(機密情報を守りながら)、次のような数値データを使って成果を具体的に表現しましょう。
    (売上成長(¥または%)、コスト削減(¥または%)、業務効率の改善、時間短縮、担当したチーム規模や予算規模 など)
具体例
「2024年に会社の売上を10%増加させた」
「ベンダー契約の最適化により年間1,000万円のコスト削減を実現」
「UX再設計によりアプリのダウンロード数を150%増加」
「2024年・2025年に予算上の全ポジションを100%採用完了」

💡 採用マネージャーの視点を持とう!
履歴書を書くときは、常にこう自問しましょう:
「もし自分が採用マネージャーなら、どんなチームメンバーを採りたいと思うか?」
この視点を持って、自分のスキルと成果のうちポジティブに響くものを意識的に選び、応募先企業の期待やバリューにマッチする形でアピールしましょう。
(特に営業、エンジニアリング、販売、その他成果主導型ポジションでは、ここが非常に重要です!)
How do recruiters interpret your interests? Optimize your resume to land interviews and find jobs in Japan.

6. 「興味・関心(Interests)」セクションを強化する


多くの応募者が軽視しがちなこのセクションですが、実はあなたの個性・価値観・仕事以外の強みをアピールできる貴重な機会です。

特に昨今では「カルチャーフィット(組織文化への適応)」が重視されるため、このパートをしっかり作ることで企業側に親近感を与え、感情的なつながりを作ることができます。

なぜ興味・関心を書くべきか?

趣味や情熱の裏には、その人ならではの性格や強みが隠れています。
企業が求める資質に通じるエピソードや経験をうまく伝えることで、あなたの魅力をより立体的に表現できるのです。

ポイントは、「好きなことを書く」のではなく、行動力・情熱・自主性・継続力など、企業が評価する特性が伝わるように工夫することです!

それでは、いくつか例をあげてみましょう。
趣味・関心 ➔ 採用担当者が読み取るポイント

  • マラソン・トライアスロン完走者 → 規律性、精神的な強さ、長期目標へのコミットメント(営業やコンサルなどパフォーマンス重視の職種に好印象)

  • 海外での居住・就労経験 → 適応力、グローバルマインド、多文化コミュニケーション能力、語学力

  • スポーツチームのキャプテン経験 → 競争心、リーダーシップ、チームワーク、責任感

  • ミートアップやイベントの主催 → コミュニケーション力、主体性、コミュニティ形成力、ブランドアンバサダー適性

  • SNSコンテンツクリエイター/インフルエンサー → 創造力、デジタルリテラシー、人前での表現力、オーディエンス構築・ブランド発信力

  • 読書家・自己学習者 → 好奇心、自己成長志向、継続的学習マインド

  • 福島復興支援のチャリティファンドレイザー(例:300万円集めた) → 共感力、社会的責任感、社会貢献意識

  • 犬のトレーニング → 忍耐力、信頼関係構築力(そして面接官と「犬好き」という共通点を作れるかも!🐶)

💡 さらに効果的に仕上げるコツ
行動力・情熱・主体性・継続性が伝わるものを選びましょう。
職種にもよりますが、「Netflix鑑賞」「ゲームプレイ」など、受け身で汎用的すぎる趣味は控えるのが無難です(※ゲーム開発者などの場合は別かもしれないです)
そして、すべての興味を「職務に役立つスキルや特性」として捉え直して表現することが重要です。

この「興味・関心」セクションは、履歴書の中で唯一、感情的なつながり(エモーショナルコネクション)を作れるパートです。

面接冒頭で趣味について話題にしてもらえたら、リラックスした雰囲気で自己紹介ができ、好印象を掴む最高のきっかけにもなります!


7. 学歴セクションには「学位」だけでなく「資格・認定」もまとめて記載する


継続的な学びと自己成長への意欲をアピールしましょう

学歴セクションには、大学や大学院の学位だけでなく、関連する資格や修了した研修プログラム、オンラインコースも積極的に追加しましょう。

これは、特にテクノロジーやイノベーション重視の業界で非常に重要視されています。
企業は「自ら学び続けられる人材」を高く評価しており、履歴書でこれをアピールすることが、他の候補者との差別化にもつながります。

学歴・資格セクションに含めるべき内容の例

JLPT(日本語能力試験)
TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)
オンラインテクノロジー講座
Le Wagon Tokyo(プログラミングブートキャンプ)、Code Chrysalis(ソフトウェアエンジニア育成プログラム)など)
その他、専門的な認定・研修

💡 ここがポイント
単なる「学歴の列挙」ではなく、学び続ける姿勢・自己成長へのコミットメントを見せることが大切です。
特に、ITやイノベーション領域では、「一度身につけた知識」だけではすぐに時代遅れになります。生涯学習への意欲が、あなたの市場価値と将来性を強くアピールできます。

一言アドバイス:
採用担当者は「今できること」だけでなく、これからの成長ポテンシャルにも注目しています。

履歴書に継続学習の実績を記載することで、「この人は、会社に入ってからもどんどん成長してくれるだろう」とポジティブな期待感を持たせることができます!


8. 文化適応力、ローカル知識、グローバルマインドを強調する


グローバル企業や国際的なポジションに応募する場合、「異文化間で働ける力」を履歴書でしっかりアピールすることが重要です。

特に外資系企業では、「グローバルマインドセットを持った人材」を求めています。
つまり、国際チームと連携し、さまざまな働き方に柔軟に適応しつつ、日本独自のビジネス文化も理解している人が理想とされています。

【例文】履歴書に入れられる表現
“英語・日本語バイリンガル。アジアおよび米国で、クロスカルチャーチームにおける5年間の勤務経験あり。”

💡 ここがポイント
単に「英語ができる」というだけでは不十分です。
「異文化理解」「適応力」「ローカル事情への理解」を具体的に示すことで、企業側にとってのあなたの付加価値をしっかり伝えましょう。

特に日本市場向けのポジションであれば、「日本の商習慣、ビジネスマナー、文化的配慮ができること」が最も重要なポイントになることを忘れないようにしましょう。

一言アドバイス:
グローバルとローカルの両方に強いことは、今の時代とても大きな武器です。
自分のバックグラウンドを「国際感覚」と「日本市場理解」の両面から表現できると、採用担当者の心をグッと引き寄せることができます!



9. LinkedInやオンラインポートフォリオへのリンクを忘れずに


もし採用担当者があなたの経歴に興味を持ったら、ほぼ間違いなくGoogle検索をしてあなたの情報を探すでしょう。

だったら、こちらから「見てほしい情報」へ誘導した方が効果的です。
あなたのスキルや人柄を反映するコンテンツへ案内することで、個性や専門性をさらに強く印象づけることができます。

【リンクを追加できる例】

  • LinkedInプロフィール
  • 研究発表やメディア掲載記事
  • GitHubアカウント(エンジニア向け)
  • 個人ウェブサイトやオンラインポートフォリオ
  • 情報発信用のブログ記事
  • 関連コンテンツを発信しているYouTubeチャンネルやビデオ履歴書
  • デザインポートフォリオ(特にクリエイティブ職やフロントエンドエンジニア向け)

💡 ワンポイント
採用担当者にとって、あなたをより深く理解できるリンクや情報があればあるほど、「この人に会ってみたい」と思わせる確率が高くなります!


10. 履歴書は必ず最終チェックを! 細部へのこだわりが重要


誤字脱字やフォーマット崩れがある履歴書は、注意力が欠けている人という印象を与えてしまう可能性があります。
特に、金融、エンジニアリング、プログラミングなど、精度や細かい確認作業が求められる職種では致命的です。

【送信前に必ず確認すべきポイント】

  • スペルミスや文法ミスがないか
  • フォントや書式が統一されているか
  • ページ区切りやレイアウトが整っているか
  • 余白やそれぞれの項目や要素の配置が整っているか

💡 一言アドバイス
小さなミスが、大きなチャンスを逃す原因になります。
ほんの少し余分に時間をかけてでも、「完璧な仕上がり」を目指してから応募しましょう!

Build a resume to access the best jobs in Japan

履歴書はあなた自身の「パーソナルブランディング」かつ「マーケティングツール」と考えよう


履歴書は単なる職務経歴の羅列ではありません。
あなた自身をアピールするためのツールであり、興味を引き、会ってみたいと思わせるための武器です。

最も大事な目的は?
面接の機会を獲得し、チャンスの扉を開くこと!


【覚えておきたいポイント】

  • 採用担当者とATS(採用管理システム)の両方にとってスキャンしやすい構成にする
  • 可能な限り、応募するポジションごとに内容をカスタマイズする
  • 単なる業務内容ではなく、成果・実績を中心にアピールする
  • テクニカルスキル・ソフトスキル・パーソナリティをバランス良く表現する

💡 あなたの履歴書は「第一印象」です。
しっかり時間をかけて磨き上げ、キャリアチャンスをつかむために最大限活用しましょう!

目立つ履歴書を作る準備はできていますか?

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あなたの転職活動を全力で応援します!


記事作成者:  Fabien BROGARD CIPRIANI
創設者 & CEO  HirePlanner.com
元Apple Japan、元Tesla Motors Japanの採用担当リーダー
さらに多くのヒントやキャリア開発の洞察については、Linkedinからチェックしてください:
https://www.linkedin.com/company/hireplanner-com/